中国あるある

中国での20年間は、驚きの毎日でした

運転中に弁当を食べるバスの運転手

中国でバスに乗っていて、驚くことはたくさんあります。

その中で、びっくりしながらも、その器用さに恐れ入ったお話です。

 

中国人にとって、食事は本当に大事なものです。日本人とは比べ物になりません。日本人は、仕事が忙しかったり、何か用事があると、食事時間をずらしたり、時には食事を抜いたりしますが、中国ではそれは許されないことだと思った方がいいのです。

例えば、午前中の会議が長引いて、お昼休みにずれ込んでしまいそうになったとき、中国に慣れてない日本人は、ついつい少しくらいお昼が遅くなってもかまわない・・・それより会議を進めよう、と思ってしまいます。

上司の日本人がコントロールしている会議で、そういう状況での部下の中国人たちは、表立って文句は言いません。しかし、心の中では、「この日本人嫌な奴だな~、そんなに仕事が大事なのか?、早く会議を終わらせて食事させてくれ!」なんて思っているのです。

日本人の皆さん、気を付けましょう。

 

そんなに大事な食事ですから、忙しい路線バスの運転手さんたちも、うまくシフトの合間を縫って、食事をするわけですが、渋滞があったり、どうしてもシフトがうまくいかない場合があります。

 

そんなこともあるので、通常バスの運転手さんは、弁当持参で乗車勤務します。いつでも好きな時に、大事な食事ができるようにです。

もちろん、お客さんを乗せている通常勤務中にです。

お腹がすいたら、信号待ちや渋滞のタイミングを見計らって、さくっと一口ずつ弁当を口に放り込みます。片手で食べられるサンドイッチや肉まんなどはいい方で、多くの運転手は、ちゃんとお箸を使って、両手で食べます。

そして、私が恐れ入ったのは、バスが走っている間にも食べる運転手がいたのです。その人は弁当をハンドルの上にのせて、左手でハンドルを持ち、右手で箸を持って、ちゃんと運転していました。

さすがに、これにはビビりました。

そんなアクロバット的な器用な運転手に対して、乗客は全く気にする気配がありません。

運転手がお腹が空いて弁当を食べたいのなら食べればいい!

そんな寛大な心を持った人たちが、中国人なのです。