中国あるある

中国での20年間は、驚きの毎日でした

点滴大好き! すぐに点滴!

中国に住んでいて、病院には極力行きたくないのが本音です。理由はあまり信用できないからです。医師のレベルも日本に比べると低い気がしますし、何より金儲け主義が蔓延しているからです。

その典型が点滴です。

風邪にしろ腹痛にしろ、場合によっては外科に行っても点滴することがあります。

とにかく必ずと言ってもいいほど点滴することになるのです。

病院にはたいてい大きな点滴コーナーがあります。いかに大量の人が、一度に点滴をうけるかが一目瞭然です。目を疑うようなたくさんの点滴用の椅子が並んでいます。

看護婦さんたちは大量の患者さんたちを処理するのが間に合わないのか、見回りしてくることはほとんどありません。放置されて不安になることがよくあります。

中国の傾向として、大型の総合病院が一般的で、そこに大量の患者が訪れるのが日常です。人口が多すぎるのが原因なのでしょうが、人口比で医療関係者や病院の数が足りないのが一番の問題です。

それはおいといて、とにかく、点滴による処置が多すぎるのが気になります。外来で点滴できる種類の薬はそんなに多くはないはずです。せいぜい水分補給か、抗生剤くらいのものです。

上海にある外資系の病院に行ったとき、日本語を勉強しているという看護婦がいたので、いろいろ話を聞きました。彼女は病気になって点滴を指示されたら、ほとんどの場合断るそうです。治療に対してはあまり効果が無いにもかかわらず、病院は点滴を勧めるからです。目的は、手っ取り早く高収入が得られるからということでした。確かに点滴するとしないとでは、病院での支払額が大きく違います。点滴は、看護婦の工数が少ないわりに高収入が得られるのです。コストメリットが非常に高い処置方法です。点滴する場所さえ確保できていれば、その場所の稼働率を上げることで、病院は儲かる仕組みになっています。

それを支えているのが、患者側の誤解です。点滴が病気をなおす一番の近道だと信じている人が多いのです。善意の医師が点滴は必要ないと言っても、患者側から要求することも多いと聞きます。

病院も儲かり、患者も満足、WINWINの関係で、点滴まみれの医療実態が生まれました。

しかし、ここ数年は、患者も賢くなってきました。

善意の医療関係者も声を上げるようになりました。

特にネットでの情報が多く流れるようになり、点滴のやりすぎや弊害が問題視されるようになりました。

ようやく点滴まみれの病院が少なくなってきたようです。

 

しかし、金儲け主義は相変わらずなので、次はどの手で来るのか・・・